中学生の頃、修学旅行で小豆島に出かけた。
僕達は正直ちょっと悪(わる)に憧れる年頃。
自由研究と題して班にわかれて自由行動。
確か小豆島の動植物を研究する方の家を訪ねること。
すぐに終わらせ時間が余った僕らは先生に連絡せずに森の中へ探検を。

ベンEキング宜しく一列になって獣道を枝をはらって進む。
奥に何があるから、何があるのだろう?
何も心になかった。ただただ進むために歩いた。
30分ぐらい歩いただろうか?
水の流れる音。
そして小川が目の前に。
誰が言ったわけではないが、気がつくと
皆靴を脱いで裸足に。
さらに誰も足を止めることはなかった。

小川を上流へ随分歩いただろう。
裸足に小石が心地よく少し痛い。
一人が声を荒げた。
滝だ!幻の滝だ!

大木の枝の影から轟音とともに
神々しい滝が降り注いでいる。

僕達は次々と下着一枚となり
滝つぼで無邪気に水をすくってかけ合った。
手に掬う清水はあくまで透明で
何度掬っても何度掬っても透き通っている。
水面から皆の裸足が見える。よどみなく。
皆の心のように。
皆笑っている。
よどみなく。
どこまでも
透き通って。