母と姉からお中元なるものを贈ってもらった。言ってみればお世話になっているひとから逆にお中元は気がひけるものである。

開けてみると夏素材で仕立てられた甚平である。早速、着てみると意外に自分で言うのもなんだがしっくりくる。そういう年齢であろうか。

世の中には似て由来の違う相似形はいくつもあるものであるが甚平と作務衣もそうである。

甚平というのは人の名前ではなく、「甚兵衛羽織」という江戸時代の下級武士が着た袖のない羽織を着物として仕立てたものが現在の「甚平」の元といわれる。「甚兵衛羽織」は、「陣羽織」から派生したもので、下級武士つまり「雑兵」・庶民が着るものであったらしい。

よく似ているけれど、甚平と作務衣は別物。
「作務衣」は、元々は京都のお寺で、僧侶が掃除や薪割などの寺の雑用をする時に着ていたもの。作務衣は、作業着という位置づけなので、色は僧侶の正装である黒衣と区別して、藍色や茶色などの色が使われていたようである。

派生は違うが現在は混同しどちらもくつろぎの衣服でよく旅館などで利用される。これからのむし暑い夏にはもってこいの軽装なのである。