
彼女は現在クリーブランドに留学の由、車にて3時間あまりドライブでかのフランクロイドライト建築の落水荘を見学にいってきたとのこと。報告便りだ。ありがたい。
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個人の建築で世界的に有名な邸宅も珍しいが意外に馬鹿でかい様子は知られていない。
ところでフランクロイドライトがすごいのは別に住みやすい家を作ったからでも耐震構造であったからでもない。当たり前だ。
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彼の建築は彼個人の哲学を貫き通したものであるからだ。
それ故彼の建築はあまりにも個人的であり彼の人生・生き様が染み出ている。これほど泥臭い建築を私は知らない。
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落水荘は帝国ホテルと並ぶ彼の代表作であるのだが落水のキーワードに赤いケトルの存在を忘れることはできない。
壮大なリビングにあって無くてもよさそうで、役に立たないがはずすと落水荘のリビングの顔がなくなり寂しい。
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そんな重大な”やかん”。
けして洗うことはないだろうそのやかんで珈琲を沸かして
香りをくゆらせながら
窓辺の落水に思いをはせ
木立の四季とともに
時間を感じたい・・・。