中学2年生を境にSF詳説から大きく推理小説へシフトした。通学電車の中で読みふけりドアが開くその瞬間まで小説を片手にしたものだ。推理小説への憧れを誘ったのは江戸川乱歩の少年シリーズである。小学生のころは全巻制覇して乱歩の世界を堪能していた。
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小学生の頃が江戸川乱歩なら中学生の頃は、日本では松本清張、海外ではエラリークイーン、アガサクリスティーだ。特に松本氏の描く描写力は少年の想像を超えており、文章表現もきめ細かくてのめり込んだ。「ゼロの焦点」「点と線」はまさに傑作。
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角川映画化ブームも手伝って横溝正史も読破したが映画より当然ながら本編が勝る。「本陣殺人事件」の登場人物の性格脚色はまさに彼の独壇場であろう。高木彬光氏の「刺青殺人事件」
は刺青という当時馴染みの薄い題材を掘り下げ読ませる作品だ。
寡作家の坂口安吾氏の「不連続殺人事件」は日本版のそして誰もいなくなった。彼の作品が少ないのは残念である。余談だが水上勉氏の「眼の壁」も寡作家であるが秀逸作品だ。
1.点と線 松本清張
2.本陣殺人事件 横溝正史
3.刺青殺人事件 高木彬光
4.ゴメスの名はゴメス 結城昌治
5.不連続殺人事件 坂口安吾
5.ゼロの焦点 松本清張
6.黒いトランク 鮎川哲也
7.黒死館殺人事件 小栗虫太郎
7.陰獣 江戸川乱歩
8.獄門島 横溝正史
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「推理文学」(新人物往来社)昭和46年1月号(2巻1号、通号5号)の、「特集 内外推理長編ベスト10」より引用。
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小学生の頃が江戸川乱歩なら中学生の頃は、日本では松本清張、海外ではエラリークイーン、アガサクリスティーだ。特に松本氏の描く描写力は少年の想像を超えており、文章表現もきめ細かくてのめり込んだ。「ゼロの焦点」「点と線」はまさに傑作。
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角川映画化ブームも手伝って横溝正史も読破したが映画より当然ながら本編が勝る。「本陣殺人事件」の登場人物の性格脚色はまさに彼の独壇場であろう。高木彬光氏の「刺青殺人事件」
は刺青という当時馴染みの薄い題材を掘り下げ読ませる作品だ。
寡作家の坂口安吾氏の「不連続殺人事件」は日本版のそして誰もいなくなった。彼の作品が少ないのは残念である。余談だが水上勉氏の「眼の壁」も寡作家であるが秀逸作品だ。
1.点と線 松本清張
2.本陣殺人事件 横溝正史
3.刺青殺人事件 高木彬光
4.ゴメスの名はゴメス 結城昌治
5.不連続殺人事件 坂口安吾
5.ゼロの焦点 松本清張
6.黒いトランク 鮎川哲也
7.黒死館殺人事件 小栗虫太郎
7.陰獣 江戸川乱歩
8.獄門島 横溝正史
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「推理文学」(新人物往来社)昭和46年1月号(2巻1号、通号5号)の、「特集 内外推理長編ベスト10」より引用。