丸善でパラパタめくり即決で購入を決めた。チラッと見た方で「なんだイラストも単純で写真も無いじゃないの」
と思われて本を置いた人もいるだろう。
しかし特徴を捕まえたそのシンプルなイラストのおかげで見事に類を見ない偉大なる名作椅子の辞書となったのである。これが写真やカラーでは威厳たっぷりな本書は実現できなかったはずだ。
この本の凄いのは53名の天才に絞った上で徹底した調査である。フランク・ロイド氏に関しての調査ぶりは空前絶後である。
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凄いために、凄すぎるために椅子マニアの僕から贅沢をいえば北欧の名デザイナーのイブ・コフォード・ラーセンが取り扱われていないことそしてアーコールチェアのデザインについて現代ではマリオベリーニ等、徹底調査がされていないことが残念である。おそらく完全主義者の織田氏であるからして第二版で追加改訂されるかもしれない。是非望みたい。
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もう一度言おう。本書は世界的に注目されるべき名著であることは間違いなく今後世界で翻訳されて紹介されるべき名著を約束されている。空間好き、椅子好きならマストアイテムだ。この値段では安すぎるほどの研鑽された結晶である。
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イラストレーテッド 名作椅子大全
織田憲嗣/著
全8233脚! 「椅子の古典」誕生の全軌跡をたどる。
初めて椅子を量産したトーネットから、ライト、マッキントッシュ、ル・コルビュジエ、ミース、イームズ、ウェグナーまで。名だたる建築の巨匠やデザインの天才たち
53名は、いかにして名作を作り出したのか? 世界的なコレクターでもある著者が、雑誌『室内』での14年間の連載をまとめた、736ページ、空前絶後の「椅子の大図鑑」。
発行形態 : 書籍 7770円
判型 : B5判変型
頁数 : 734ページ
ISBN : 978-4-10-304251-8
C-CODE : 0072
発売日 : 2007/03/23
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織田憲嗣氏
1946年、高知県生まれ。大阪芸術大学卒業。百貨店の宣伝部を経て、フリーのイラストレーターとなる。大阪芸術大学、神戸学院女子短期大学、嵯峨美術短期大学、NHK文化センターの非常勤講師を経て現在、北海道東海大学芸術工学部教授。大阪ガスインテリアデザインスクールの非常勤講師。著書に『日本の家』(福音館書店)、『ハンス・ウェグナーの椅子100』(平凡社)、『デンマークの椅子』『200脚の椅子』(ともにワールドフォトプレス)がある。
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拝啓 織田氏さまへ
コメントいただければ幸甚です。