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東北福祉大学の松山選手は昨年10月のアジア・アマチュア選手権で出場資格を得たが、大震災の影響で、20日にオーストラリア合宿から帰国した際には、出場するか否かで迷っていた。皆の後押しを受けてそれから三週間後彼は其処にいた。
堂々とプレーを、清清しくプレーをして其処にいた。

「マスターズ」の表彰式の舞台に、日本人が立つ歴史的な瞬間を迎えようとは。通算1アンダーの27位タイと、堂々たる成績でローアマチュアを獲得。大勢のパトロンが囲むその中心に、優勝したチャール・シュワルツェル、前年度覇者のフィル・ミケルソン、そして松山英樹がいた。

「みんな、立ってくれるとは思っていませんでした」。ローアマチュアの紹介を受けた後にシルバーカップを手渡され、パトロンたちはスタンディングオベーションで万雷の拍手を送る。恒例のスピーチでは、日本語で「今回マスターズに出場する機会を与えてくださったオーガスタナショナルの皆様、ありがとうございました。被災地はまだ大変な状況ですが、喜びと希望を少しでも与えられたと思っています」と、その想いを世界に発信した。シルバーカップの感触について「内緒にしておきます」とおどけながらも、「重さはなかったけど、その重さではない方の“重さ”を感じました。持てたことが幸せでした」と笑顔。ミケルソンからは“おめでとう”と握手を求められるなど、「緊張しました」と夢のひと時を振り返った。