fb9531b8.bmp今までTIA(一過性脳虚血発作)らしき症状で来院されても帰宅させられたり、病院によっては入院させたり対応がマチマチ。
義父ヒッチコック氏のように明らかなTIA以上の症状があってMRIにてDWI病変があっても帰宅。翌日、再度症状が悪化して入院。脳梗塞と診断という経緯。
病院の説明を聞いても「TIAなら入院治療必須とはいえない」というご回答。
たしかにガイドラインがないので「泣き寝入り」。
そんな患者は今まで多かったはずだ。

ようやく日本でもガイドラインが出来上がりそうだ。
簡単に述べれば
TIA症状があってMRI診断にて病変があれば「入院」が義務付けられた。
これでも実は問題はあるのだが・・・。
救急外来でMRI対応を取らない病院ではどうするのか?
まだまだグレーゾーンは続きそうだ。


平成22年度厚生労働科学研究循環器疾患
糖尿病等生活習慣病対策総合研究成果発表会にて
TIA診断基準の見直しが急務
 一過性脳虚血発作(TIA)の定義や診断基準に関して臨床現場での混乱が指摘されている。国立循環器病研究センター病院(大阪府)の峰松一夫副院長らは,これまでの研究から「TIAの診断基準および初期対応システムの確立が必要。最終報告では,これらに関する新しいガイドラインを提示したい」と東京都で開かれた平成22年度厚生労働科学研究循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究成果発表会で述べた。

2,000例の前向き登録研究に着手
 脳卒中専門医療機関683施設を対象に初年度実施したTIA診療に関するアンケート(回答率72.3%)の結果,TIA定義の混乱が明らかになった。

 そこで峰松副院長らは,わが国におけるTIAの定義の見直しと,診断・治療システムの確立を目指して,TIA入院例に関する多施設共同後ろ向き研究を実施した。対象は2008年1月〜09年12月に研究分担者所属施設に入院した発症後7日以内のTIA例464例〔男性292例,女性172例,平均年齢69歳,TIAから脳梗塞発症の早期リスク・スコア(ABCD2score)中央値5〕。MRI拡散強調画像(DWI)撮影率は99%,その陽性率は21%で,病状持続時間とは無関係であった。一方,発症からDWI撮影までの時間が長くなるほど陽性率は高かった(6時間以内は17%,24時間以降は37%)。分担研究で,初回DWIで病変がなかった症例の38.5%に2回目のDWIで病変が認められたことから,同副院長は「TIAの診断基準を見直す場合,MRI-DWI撮影の時期を考慮することが必要」と指摘した。

 平均2週間の入院期間中のイベント発症率は,脳血管疾患で7.5%(脳梗塞1.7%,TIA再発5.8%)と高かった。入院中の脳梗塞発症・TIA再発に対する高リスク関連因子は,片麻痺,糖尿病,DWI陽性であった。

 同副院長らは,さらに早い段階のTIAの臨床像を把握するため,発症7日以内に外来受診したTIA例の前向き登録研究に着手した。登録期間2年,追跡期間1年で2,000例が目標。「専門医以外のTIAの正診率は35.4%という分担研究報告もあり,最終報告では,TIAの定義,診断基準と初期対応(図)に関する新しいガイドラインを提示したい」としている。