e862e93e.jpgアンコンやtightがもはや主流のように大手のmaisonや日本のライセンス契約のbrandpもこの主流派に今年までほぼ呑まれた感がある。
ボリオリなどで2008年から大流行したアンコンは本来70年代にも世界的な大流行を遂げたのであるが一部にそのstyleが踏襲されるのみでminor路線であった。
現代ではそのアンコンの路線へ更に、jersey素材で且つtightを乗せる
いわば

「1 jersey 2 uncon 3 tight 」
これらの頭文字をとって

「J・U・T」

がjacket業界の鍵となるとイタリアやアメリカmaisonの統括プロデューサーは見ている。(JUTは外に広がるとか空間に突き出るという意味)
一見、全くつながりのなさそうな三要素であるがunconはまさにこの時代性にあった要素でありある意味「エコ」でもある。さらにそのunconの要素にはまさにうってつけなのが「jersey」素材でありそれによってcasual一辺倒になりがちな一要素をある意味フォーマルな方向にも傾けてくれる。そして何処にでも、世界でも、旅行先でもくるくると包んでいってもシワになりにくいのはうってつけなのだ。
そしてさらに伸縮性のあるJersey素材はさらにsilhouetteまで影響を及ぼしたといえる。
ある程度、顧客の個別styleに依らざるを得ないsize感をこの伸縮性によってより「tight」に振ってもまったく無理のないスタイリングに実現したのだ。
三陽商会が提携するマッキンフィロのトロッターjacketなどはその好例でありこの三要素「1 jersey 2 uncon 3 tight 」が絡まったまさに
「JUT」理論の裏付けを証明するものである。
今後、伊太利亜brandや日本、米国など多くのbrandが間違いなく主流としていく
jacket像「JUT」はまさに「外に広がり」jacket界の革命として「突き出ていく」可能性を秘めていると言える。

アンコンストラクテッド(unconstructed)の略語。
「非構成的な、非構築的な」という意味で、テーラージャケットなどに不可欠な、肩パットや芯地、裏地などを使用しなくて、ソフトでカジュアルタイプに仕立てた衣服を呼ぶ。
'70年代のカジュアル仕立ての基本となり、アンコン・ジャケット、アンコン・パンツなどと呼んでいた。フランス語のデコントラクテ(de'contracte')と同義で「開放的な、束縛されない」などの意味。ファッション用語としては1:非構築的なゆったりした仕立ての着やすいウェア、2:束縛されることのない開放的に着こなせるウェアなどの意味。