0ee59403.bmpついでと言っては何だが・・
もうひとつのSFの話題を

SF小説やSF映画は1960年代に我が国においても黄金期を迎え1968年の「2001年宇宙の旅」そして1977年の「未知との遭遇」「スターウォーズ」がpeakだったのではと考える。日本のSF小説界も賑やかだった。星新一、小松、筒井、眉村等本来、SFでなくても一流作家になれる資質の才能が集まった時代である。
米国のSF小説家が言っていた。
「人はSF小説に夢を求める、未来の夢を。」
そのとおりだ。

昭和の高度成長の時代にSF小説などに人々は夢を託した。
大阪万博の未来館などはその典型であろう。
「将来の我々の未来はどんな生活が待っているのだろう?」
胸をわくわくサセテ期待を膨らましたわけだ。
液晶TV,携帯電話、果てはインターネット。40年前に夢であったその姿が目の前にあることは確かだ。
しかし我々はこの40年の間に
「テロ、震災、津波、経済恐慌、放射線」
等を目の当たりにして
本当に
「未来に夢はあるのか」疑心を持つようになったのである。

現在、小説界においてSF小説作家は激減して「SF小説作家」になろうとする人も減少している。海外もいわんをや、ハリウッド制作のSF映画においても制作は激減して今作られているその殆どが「夢ある未来」というよりは「悲観的未来」を創造した映画ばかりが受けている。
ある意味、未来のその先に「現実的な生々しい未来」を既に感じてしまっているのか
今の人間たちは、人間の歴史上初めてその「未来」に自信を失っているのは間違いない。まるで嘗ての「猿の惑星」でのラストシーンで朽ち果てた「自由の女神像」を見たように・・。
早速、甥っ子に星新一の短編小説を推奨した。(期末テスト後に)
もう一度、我々の子供世代には「夢を与える」ことが必要である。