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がん患者に対するLWやAD(事前指示書)が我が国で提案されて久しい。
いま尊厳死やNBMで患者中心医療を語るときこれらの事前指示書はMUSTツールとなりつつある。違う視点からみれば「無くてな医療現場に矛盾」さえ生じる状況である。
矛盾に取りざたされる論点は、「がん患者の急変」→「心臓マッサージ・挿管の是非」→「本人の意志確認困難」→「事前確認の有無」→「事前指示書の有無」といった時系列の流れにおける指摘から生まれる。
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これらは「主治医」と「患者」間でしっかりとしたcommunicationが図られていれば当然「事前指示書」の提示は可能であり、患者はその行使をする権利を有しており、医師はその権利を行使できることをしっかり伝えているかは義務としなくてはならないことを示している。(そうでなくては事前指示書を確認することは今の日本の現場では不可能であろう。)がんの末期状態で且つ不治の状態にはこの「事前指示書」さえ示されていれば本人の尊厳を無視した医療行為は一切施行される心配は無い。患者中心の医療は粛々と遂行されそこに問題点の発生はむしろ稀とも考えられる。
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医療現場に電子カルテが導入されてからはこれらの尊厳死を望むがん患者にヒューマンエラーの発生を防止する目的で「♥」に→が入った言わば「DNR・BSC」のマークが患者氏名の隣に記されるようになった。夜間や主治医不在時に当番医や当直医が判断しやすいように、誤りがないように記されている。
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このマークはある意味マークの形態から「心臓マッサージ・挿管なし」と同義語とされているimageもあり超高齢者の急性期疾患入院時にも使用されている。これはこれで急性期疾患が不治の状態に陥ればそのような延命措置は施行しないという意味合いなのであろう。ただこれが「DNR・BSC」と同義か?というとこれはこれで急性期疾患なので判断は複雑となる。
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高次機能を有する病院において急性期疾患に対する「不治状態」を判断する場合、「ICU(集中治療室)」での治療が介在するかどうかは非常に重要な焦点である。
重篤な急性期疾患の場合、一時的な挿管管理や血漿交換、HD、モニタリング、循環サポートを含めて改善する場合も少なくないからだ。
ただ何処のICU治療室においても入室条件があり「全てのあらゆる治療」を尽くすことを前提としている為、「全てのあらゆる治療」を受容することが必要十分条件となる。これは当然「心臓マッサージ、挿管、人工呼吸器管理、透析、血漿交換」等一切含め受容することを意味する。
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そこで問題となってくるのは「ICU入室」を拒否・非希望する患者が高齢者や超高齢者において存在する事実である。拒否や非希望が問題なのではなく、
・その場合の患者の「不治の状態」の評価
・事前指示書の取得困難性
・BSCやDNRを意味しないマークの必要性
などが問題となって浮き彫りにされる。
これらの患者たちに曖昧に「♥」マークが便宜上、記されざるを得ないのは極めて遺憾である。マークに関する解決策としては
・「ICU治療希望なし」というマークを新たに作るか
・「心臓マッサージ・挿管なし」というマークと「尊厳死」マークを区分するか
(ここまで読んでこの上記の区分が重要か判らない方も存在すると思うが、終末期と急性期増悪期とは全く違うことを意味している。)
是非、蔑ろにせず真摯に早急に取り組んで欲しい

がん患者に対するLWやAD(事前指示書)が我が国で提案されて久しい。
いま尊厳死やNBMで患者中心医療を語るときこれらの事前指示書はMUSTツールとなりつつある。違う視点からみれば「無くてな医療現場に矛盾」さえ生じる状況である。
矛盾に取りざたされる論点は、「がん患者の急変」→「心臓マッサージ・挿管の是非」→「本人の意志確認困難」→「事前確認の有無」→「事前指示書の有無」といった時系列の流れにおける指摘から生まれる。
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これらは「主治医」と「患者」間でしっかりとしたcommunicationが図られていれば当然「事前指示書」の提示は可能であり、患者はその行使をする権利を有しており、医師はその権利を行使できることをしっかり伝えているかは義務としなくてはならないことを示している。(そうでなくては事前指示書を確認することは今の日本の現場では不可能であろう。)がんの末期状態で且つ不治の状態にはこの「事前指示書」さえ示されていれば本人の尊厳を無視した医療行為は一切施行される心配は無い。患者中心の医療は粛々と遂行されそこに問題点の発生はむしろ稀とも考えられる。
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医療現場に電子カルテが導入されてからはこれらの尊厳死を望むがん患者にヒューマンエラーの発生を防止する目的で「♥」に→が入った言わば「DNR・BSC」のマークが患者氏名の隣に記されるようになった。夜間や主治医不在時に当番医や当直医が判断しやすいように、誤りがないように記されている。
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このマークはある意味マークの形態から「心臓マッサージ・挿管なし」と同義語とされているimageもあり超高齢者の急性期疾患入院時にも使用されている。これはこれで急性期疾患が不治の状態に陥ればそのような延命措置は施行しないという意味合いなのであろう。ただこれが「DNR・BSC」と同義か?というとこれはこれで急性期疾患なので判断は複雑となる。
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高次機能を有する病院において急性期疾患に対する「不治状態」を判断する場合、「ICU(集中治療室)」での治療が介在するかどうかは非常に重要な焦点である。
重篤な急性期疾患の場合、一時的な挿管管理や血漿交換、HD、モニタリング、循環サポートを含めて改善する場合も少なくないからだ。
ただ何処のICU治療室においても入室条件があり「全てのあらゆる治療」を尽くすことを前提としている為、「全てのあらゆる治療」を受容することが必要十分条件となる。これは当然「心臓マッサージ、挿管、人工呼吸器管理、透析、血漿交換」等一切含め受容することを意味する。
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そこで問題となってくるのは「ICU入室」を拒否・非希望する患者が高齢者や超高齢者において存在する事実である。拒否や非希望が問題なのではなく、
・その場合の患者の「不治の状態」の評価
・事前指示書の取得困難性
・BSCやDNRを意味しないマークの必要性
などが問題となって浮き彫りにされる。
これらの患者たちに曖昧に「♥」マークが便宜上、記されざるを得ないのは極めて遺憾である。マークに関する解決策としては
・「ICU治療希望なし」というマークを新たに作るか
・「心臓マッサージ・挿管なし」というマークと「尊厳死」マークを区分するか
(ここまで読んでこの上記の区分が重要か判らない方も存在すると思うが、終末期と急性期増悪期とは全く違うことを意味している。)
是非、蔑ろにせず真摯に早急に取り組んで欲しい