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セーブルマイカメタリックという初めてレクサスbrandとして高評価だった塗装。
高評価であったのは外装色のことだけを注目して言っているのではなく
内装色と併せて
「トーンオントーン配色」が出来ているという点であった。
同じ色相でトーン(色調)を変化させた配色を、トーンオントーン 配色というのであるが
実は日本人はこのようなトーンオントーン 配色は近年苦手な国民とされてきた。
特にfashionの分野ではかなり奥手でありItaliaのブルネロクチネリやFranceのエルメスなどが提唱する
このトーンオントーン 配色を遠くから指を銜えて見てきた国民が日本なのである。
Brunello Cucinelli 1

2009年のレクサスが革命的に発表したセーブルマイカメタリックの場合も内装色オーキッド ブラウンとエクリュを設定して
日本で初めてと言っていい「トーンオントーン配色」を実現させたのはまさに大喝采であったのである。

音に「絶対音感」というものがあるように「絶対色感」を兼ね備えた人であるのなら
今までの日本の車の色彩感覚は「苦痛」のなにものでもない。
黒革のシートに黒いconsole、汚れが目立たない、下取りが高いという理由だけで数年間その苦痛に耐えるには
「絶対色感」を所持した方においてまさに単なる生き地獄に近いものなのである。(冗長・大袈裟?)

日本人は元来その「トーンオントーン配色」にうるさい民族でありそれは掛け軸の表装などを見て取ればまさに
この配色の素晴らしさが須らく判ろう。「トーンオントーン配色」は派手では無いが侘びさびに似た配色なのであり「絶対色感」を所有する人たちにとっては大変心地よいものなのである。
今回2013年のレクサスも此処に挑戦して頂いたわけでソニックチタニウムっていうカラーが所謂この「トーンオントーン配色」の候補に挙がる。(写真)
この場合の「トーンオントーン配色」に当たるシート色がトパーズブラウン(所謂キャメル)とバンブー・サンバースト仕樣を選択すると完成する。バンブー・サンバースト仕樣は世界初の車へのバンブー素材の応用であり日本の侘びさび表現には恰好の素材。大変残念なのはフロアマットが黒のみの用意しかなかったことぐらいである。
(セーブルマイカの時はフロアマットも微妙なパープルブラウンが選択可能であった。)

車の世界での「トーンオントーン配色」は古くはマセラティーやアストンマーチンなどが得意としてきたのであるが近年では
アウディやポルシャパナメーラなどが実現しており車における外装と内装における色バランスは少しづつ根付いてきているが絶対色感を所有している人たちが超マイノリティーなだけに需要の少なく今後も限られた提示となるのは必至。
それだけに今回のNew レクサスISのような「トーンオントーン配色」提示は私たちminorityにとってもかけがえのないものとして感謝の念を持って迎えられるに違いない。

(追記:車がこれ程進歩を果たした現状で走りにあまり興味を見い出せないため色・designばかりに終始した記事となった。オーディオの世界もまさにそれに等しい現状だ。)