「トルストイ様、愛と何が必要なのでしょうか?」

「愛あるところに神ある、人はそう信じてもらえば実は何もいらない、何も必要とせず生きられる。」

「つまり」

「人は人のためにしか生きられない」

「実際は、そうはいかなくなってきた。人はこの世の中がそうさせたといいたいのであろうが、その世の中を作ったのはこれまた人だ。言い訳はできない。」

「物もお金も地位も要らないと言い切れるほど潔い人は減ったといえますね?」

「物もお金も地位も君自身ではなし、君自身にはなれない。君自身とは一切の関係がないものだ、それを所有しているときでさえ」

「虚飾ですか」

「そうともいえる、人の外側にあるものはすべてということになるが。」

「人の内側にあるべきもの、あってほしいものが」

「繰り返すが 愛 ということになる」

「それこそが神」

「そう、それこそが唯一の真実」