職場で回診していると
とある患者さんの部屋でTVが放送されていることがあるものです。
こちらは業務中ですし極力視線を患者さんのほうに向けているのですが
不思議と縁がある放送は、何かそれ以上のものを訴えてくるようです。
先日も同じように業務をしていますと
メルヘンハウスが45年の歳月を経て閉店するといる主旨の放送がやっておりました
横目でちらちら、
とある家族が出演しており、このお店でであった本を嬉しそうに手にしており
気になって、行ったことがないメルヘンハウスさんへ出かけてきました。
我が家も絵本は手にしてページをめくりながら常に選ぶことをモットーとしており
トムの部屋さんやいくつかの本屋でこれまでも選んできております。
メルヘンハウスさんはちょっと名古屋の大通りから外れた裏手にひっそりとありました。
中に入るとどこから来たのだろうと思うぐらいいっぱいの人。
もともとのファンや僕らのように放送を見て出かけた方々と思しき人まで
たくさんの方が来店をしておりました。
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メルヘンハウスにはいくつかの点で驚かされました。
本当に数々の絵本がかなり広いスペースに置いてあるのですが
まずはその数
そして絵本以外の子供の視点で選ぶことができる児童書の数
こんな素敵なこどものための本屋さんが45年も存在してきたことが奇跡というか稀有というか
もちろん、一般的なアマゾンでのウェブショッピングの黒船でここ5年で一気に売り上げが減退したことが大きいとニュースでもやっておりましたが・・・
我々、近郊に住む子供への認識が如実にこういう稀有なお店を守ることが出来なかった情けなさ
世界遺産、文化遺産などとせかせかと方々まで出かけて喜んでいるうちに
こんな大切な近郊の文化遺産を守ることができなければなんと本末転倒なことかと
哀しくなりました。
そしてこのメルヘンハウスさんでいきいきと選んでいる子供たちの眼の輝き!
これこそが答えだと改めて気づかされました
2階へ細い階段を登っていくと・・・
そこには絵本作家さんたちが手製絵本の展示と絵本の中から抜け出したキャラクターたちが
作家自ら大きく手作りして飾り付けられていました。
その様子を静かにしずかに見守りながら歩いているおじさん。
その人こそ このメルヘンハウスを28歳のころにつくられ45年もの間、運営してきた
てつおじさん。
娘と対面してちょっと腰を屈めて
首のけがを心配してくれました。
その視点、そのやさしさがこのお店いっぱいに流れている空気感だと
ふたりの目線がしっかりあって 暗黙の時間で娘には安心感が伝わります
本当に、ほんとうにありがとうございます。
たくさんのたくさんのこどもたちに素敵な本を紹介してくださり
ありがとうございます。なにが大切なのかをやさしく静かに伝えている・・
いっしょにメルヘンハウスを後にしました。
ゆっくりゆっくり歩く てつおじさん
そのすがたが見えなくなるまで3人でおじぎをしました
あ り が と う ございます!
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