1998 年 11 月に C a r a f e をオープンしてもうすぐ 20 周年を迎えようとしています。

敷地内の木々や草花もこの 20 年で随分成長し定着しました。植物の生命力は強くて繊細で、 

C a r a f e の成長や訪れた変化、人の往来をよそ目に静かにそして逞しく生き続けています。 

インテリアを通して真に豊かな日常を提案する」というコンセプトと共に、時代に流されず、

されど寄り添いながら、少しずつ変化と成長をしてきた C a r a f e ですが、20 年の節目を

迎える今年 11 月を持ち一旦立ち止まってみることにしました。 

思えば、オープン当初はカフェを併設し、インテリアのテイストも今とは少し違うものでした。 

年月とともに店の形態も変わり、扱う商材の質や幅を選択しながら「C a r a f e らしい」

インテリアを 追求してきましたが、後半の10 年でようやく表現できるようになった気がします。 

この間長く扱ってきた定番商品も多く、表現方法や質への追求が変化しつつも根底に流れる

コンセプトを 失わずに来られたのも、長く C a r a f e を愛してくださった皆様のお陰だと

感謝の気持ちで一杯です。 なぜか昔から心惹かれるオランダ、ベルギーの無垢材の重厚ながら

現代的なセンスの家具や花器などの インテリア。ガラスや鉄、石などの本物の素材を重ねて

行くことで生まれる空気感。 長い長い年月をともにしてくれるもの、見ているとつい

触れたくなる本物の素材を生かしたインテリアを 地道に、時には頑固に提案し続けた 

20 年間でした。 

海外ではよく「部屋はその人そのもの」と言われます。何を食べ、何を考え、どのような

暮らし方を しているのかが住む空間に現れるのはごく自然なことです。ただ、限られた

住宅事情であったり、 仕事や学業中心の生活のために家で過ごす平均時間が短い多くの

日本人にとって、インテリアの優先順位は 必ずしも高くはないのも事実です。そんな中最近は 

SNS が住宅事情にも大きな影響を与えているのを 間近に感じることも多くなりました。

今後はそのような環境に対応しながら、皆様の新たなご要望に 応えて行ければ幸いです。 

心地よい空間」で過ごす時間や日々の豊かさを作り出すこの仕事に携われることは私たちに

とって 喜びであり、そして何より、この 20 年間で出会えたお客様とのご縁は何ものにも

代え難い財産です。 

C a r a f e という店舗としての表現の器は一旦幕を閉じますが、新しい形で皆様と

お会いできる日も あるかも知れません。オープンから現在まで長い間 C a r a f e を

ご愛顧いただいたお客様に、 スタッフ一同心より感謝申し上げます。

20 年間、ありがとうございました。 

                             Carafe 主宰