何度も何度も
何度も何度も五条坂のくだりを読む。
寛次郎さんや宗悦さん庄司さんが歩いた坂なのだなと
何度も何度も連れられてきて娘も
親しみをこめて
「 かんじろう 」と呼ぶ。
むすめと これかんじろうが座った椅子なんやとお尻をつける。
この屋敷での歩き方も良くわきまえている。
館長に伝えておいた 「しごとのうた」 ようやくちゃんと掛けられていた。
これはちゃんと掛けたほうがいい
自分の部屋にも 同じ写しを掲げている。
珍しく むすめが 「 きょうは登り窯を全部制覇しよう! 」
まあ そういう珍客は少ないのであろう。
上から下まで 穴という穴 すべての窯をくまなくくまなく探検した。
上の窯まで登って 娘がいう
「 かんじろうさん! まちがっておるよ、 これ のぼりがまと違うわ! これくだり窯や!」
「 かんじろうさん 言葉遊びすきやから 参ったと言っているよ 登っているとは限らんとな、自分しだいとなと 」本当に変な家族であるが 私たち三人はこの窯でしばししばし他愛もない言葉で喋って過ごしていた。 まちがいなく かんじろうさんの手の中に我々はいたという感触があった。
やはり やさしい手だ。
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